ぼく盲導犬、よろしくね

ご挨拶

いつも応援ありがとうございます。
ぼくらは「盲導犬ユーザー」とよばれる目の不自由な
お父さんやお母さんが、いろいろなところに出かける
ためのお手伝いをしています。
ぼくらの仲間は、日本で約1,000頭程なので、会った
ことがないかもしれません。
だから、盲導犬のお仕事、なるための
お勉強、楽しい毎日など、少しでも知って
いただき、ぼくらの仲間を応援してくれたら
うれしいです。

どうぞこれからよろしくお願いします。

vol.01 目的地に行くまでの3つのお仕事

ぼくのお仕事は、
体に装着したハーネスというものを通じて、行います。

「1つ目のお仕事は、角を教えること。」
お母さんの頭の中には目的地までの地図が
入っていて、ぼくが道の曲がり角でとまると、
まっすぐとか右に曲がってとか指示して
くれるんだ。

「2つ目のお仕事は、段差を教えること。」
ぼくはお母さんより半歩前を歩きます。
段差があった時は、止まることで教えるよ。
ぼくが前足をのぼり段差にのせると、
ハーネスが傾くから、お母さんは段差が
あるんだなってわかるんだ。

「3つ目のお仕事は、障害物を教えること。」
街には電柱や自転車などたくさんのよけなければ
ならないものがあるよね。
ぼくはぶつからないけれど、お母さんの頭が
ぶつかりそうな高さにある看板や木の枝なんかも
見つけてよけるんだ。
障害物の間を通るときは、ぼくとお母さんが通れる
スペースがあるかも確認するよ。

この3つのお仕事を繰り返しながら、目的地まで到着します。

そうそう、よく「信号の色がわかるの?」って
聞かれるんだけど。
ぼくはわからないんだ・・・。
だから、ぼくが横断歩道の段差でとまると、進んで
いいかどうかはお母さんが教えてくれるよ。

青になると音がなる信号はわかりやすいね。
音がならない場合、お母さんは車の走る音や
周りの人の流れを感じて「行くよ」って教えてくれる。
でもぼくは「行くよ」って言われても、車が来ていたら
進まないよ。危ないからね!
だから、そばにいる優しい人が「青ですよ」って
教えてくれると安心なんだ。

この3つのお仕事を披露するとお母さんは
「グーッドグーッド」ってすっごくほめてくれるんだ。
そのたびにぼくはうれしくって、しっぽぶんぶん
ふっちゃう♪お出かけは楽しいね。

お母さんはぼくと一緒に出かけるようになって、
「出かける苦労が減って、到着したときのうれしさが
倍増したよ」ってお友達に言ってるんだって。
ぼくとお母さんはチームワークがいいからね。
えっへんっ。

今日はいろいろはりきってお話ししたから眠く
なっちゃった。
家で大好きなご飯を食べて、ゆっくり寝るのも
明日のお仕事を頑張るために大切なことだからね。
じゃっ、またね~

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