オシャレに関心もなく、センスに自信の無い男性は、自分の服装については女性にアドヴァイスを受ければ安心と思っている人が多い。
果たして女性に自分(男性)の服飾コーディネートを任せて良いのでしょうか?

男性の服飾は、ソーシャルな場、ビジネスの場、フォーマルな場面でお互いが納得する着用のルールが残っている。
このことはとても大切で、服飾が著す外見が、相互の共通の価値観を持っている者同士としての証であり、その人の背景にある生活や価値観、美的センスを探りあてることの出来るものでもあります。
男性洋服の世界は、このようにその人の価値を一瞬にして外見で判断されてしまいます。
普段に、その人個人の生活の中で着用するカジュアルウェアとはまったく別のスタイル表現が、
男性の服装には、求められるのです。
『ファッションではなくスタイルが優先されます』

一方、女性の服飾は、社会規範の様なものに準じるよりはより美しく、セクシーで、ファッショナブルであることが求められます。
かつての女性の大半は社会進出する必要もなかったし、それは不可能な世界でしたから。

このように考えてくると男性のビジネスの場面、すなわちお金を稼ぐ場面での服飾については、大半の女性がその必要性も、知識も持ち合わせていないのはごく当然の事であります。
しかしながら男性は服飾のことについては盲目的に女性のアドヴァイスを信じているのであります。

私の店で買い物される、若いアベックのシャツ選びに遭遇すると、思わず女性を怒鳴りつけたくなります。
女性にとっては、彼氏がいかに可愛く見えるかが基準で、男性がネクタイを選んでも、選んでも「それ可愛くない!」と全否定です。
これに易々と従う男性にも失望します。

男は何が説得力のある服装であるかを、もっと勉強する必要があります。
女性に選んでもらった格好でゼニが稼げるのか?と、一度で良いから疑問を持ってもらいたい。
女性は男性の服装の事は、分からないものと考えて欲しい。

クールビズが昨年、大きな話題を浚った。
今までかあちゃんや娘が、お父さんの服を購っていたが、それは、ウォッシャブルの白いワイシャツとグレーのスーツであった。しかし、どうも今回はこの服装ではさすがにとうちゃんも恥をかくかもしれない・・・。とは言っても私たちは、このクールビズについては分からない。
「今回はあなたが自分で買いなさい。」
ようやく、とうちゃんは、夏のクールビズは自分で購うことになったのである。

あちらこちらと廻って店員のアドヴァイスを聞いてみると、どうも自分は今までとんでもない格好をしていたのではないか?
(勧められたシャツは今まで着たこともない・・・心の奥底ではあんなシャツ着てみたい・・・でも自分はセンスも悪いし、もし女房、子供に笑われたらどうしよう…)
しかし今回はあのセンスの良い店員さんが100%保証してくれた。
意外と思ったより自分に似合うではないか、会社の女性にも誉められた。
どうせうちの亭主など何を着たって似合わない、そう思ってあなたのお金を稼ぐための服が購入されていた。
そして、その服では誰も説得出来なかった悪循環サイクルにあなたははまっていたのです。
どうか男性は熟練された、あるいは服を良く知っている男性からアドヴァイスを受けて購入し、着用している服を必ず批評してもらうことをお勧めします。

朝の挨拶は服の批評から。
男性の復権のためにも、モテるオヤジに成るためにも。