フィッシング・ウェアは目移りするほど並んでいる。

あまり大げさでなく、機能的でカッコいいのが欲しかった。例えば「フィッシング・ベスト」、あのポケットだらけのベスト。これは必需品、いわば「着る道具箱」だ。

ポケットがいっぱい付いていれば便利かというと、そうではない。使いやすい位置に、使いやすいサイズのポケットが、使いやすい角度で付いていなければならないことがわかった。

初めて買ったベストは、色は良かったが機能に問題があった。長年愛用したのは米国製。手を伸ばすとポケットがそこにあるのだ。歴史の差というべきだろう。カッコだけまねたモノは使い物にならない事を学習した。

アパレルの仕事をしてきたが、機能について真剣に考えたことはなかった。カッコさえよければ売れる世界だった。フィッシング・ウェアは、一にも二にも機能優先。勉強になった。

(つづく)