「男の服飾読本」創刊号との出合いは、わたしの人生を変えた。もしも出合っていなければ今日のくろすとしゆきはない。サラリーマンになり、無事に定年退職し、いまごろはひ孫の面倒をみるフツーのじじいになっていただろう。
「男の服飾読本」に合い、「アイヴィ・リーグ・モデル」という名のファッションがあることを知った。アイビーはわたしに色々なコトを教えてくれた。例えば、アイビーの背景や文化など。とりわけ役立ったのは服装にも「型」のあること。
「型」は歌舞伎をはじめ日本独自のモノと思っていたが、米国にもあった、「CODE(コード)」と「シバリ」。型を覚えた上で破るのは「型破り」で許されるが、知らずに破るのは「型なし」と呼ばれ問題外。
小泉環境相は「一人ひとりが決めていくことが大事」と言うが、型を知っている人はいいが知らない人には酷。自由とは不自由なものだ。
(おわり)