クールビズ期間を国は、来年から設定をやめると発表。早い話一年中ノーネクタイOKということ。ネクタイ業界には頭の痛い設定だが、わたしが心配しているのはこれを機に、ますますドレスコードが無くなること。
「一人ひとりが決めていくことが大事」と小泉環境相はおっしゃるが、「決める」ことが出来ればよいが、服装のルールなど知らない人にとって「お好きにどうぞ」と言われてもなあ……。
わたしは「お手本」が必要と思う。自分が何の知識もなかった1950年代、変なカッコをしていたのを思い出す。そのころ、服装のイロハを教えてくれる大人はいないし、父親は頼りにならなかった。
見よう見まね、先輩のカッコを参考に、服を選び、身に付けていた。そんな時、服装の基本と着こなしを教えてくれたのが、昭和29(1954)年創刊の「男の服飾読本(現 MEN’S CLUB)」だった。
(つづく)
出典:石津健介大百科