「平成の困ったファッション」その4。
「令和」の御世になって思うこと。平成はファッション業界にとって、いいニュースなどひとつもなかった、困ったことばかり。忘れないうちに書き残しておく。
「フェイク・ボタンダウン」「サイドファスナー付きシューズ」「シャツの裾」に次いで書いておきたいのは「キャリー・ケース」。
キャリー・ケースのなにが困るかというと、例外なく「かさばる」ことだ。新幹線ホームが混雑する元凶はキャリー・ケースにある。こいつはハードケースなので、いたずらに場所をとる。
昭和のスーツケースは、大きくなれば重くなるのが当たり前。手に持ったことを考え、内身を最小限におさえて小さ目のスーツケースかボストンバッグで我慢した。ところが、キャスターが付いたおかげで、女性でも大きなカバンを楽々と引っ張れるよき時代になった。
キャリー・ケースはますます大型化、旅支度は変わった。
(つづく)