「ホンコン・シャツ」が「テイジン」から発売されたのは1961年5月。ネクタイの出来る半袖のワイシャツで売り込んだ。

それまで半袖シャツといえば開襟シャツかアロハくらい。半袖でしかもネクタイを締めて着られることで、サラリーマンから歓迎された。これでテイジン・テトロン株は一気に上昇した。

VANの半袖はホンコン・シャツ(考えてみれば妙なネーミング。なぜ香港なのか未だに謎)と違いコットン100%のボタンダウンだった。

半袖をつくって分かったのだが、袖の太さ、長さで粋にもやぼにもなることが。細すぎるとみすぼらしく、長すぎると間抜けに見える。ホンコン・シャツは一見して差が付く半袖BDつくりに企画室は頑張った。

おかげで反響は上々、銀座のあちこちで半袖BDに黒ニットタイ姿の若者たちを見抜けるように。「みゆき族」(64年)のハシリともいうべきサマーファッションだった。

(おわり)


出典:MEN’S CLUB 38(1964年9月号)~街のアイビーリーガース

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