「肩」の英語は「SHOULDER」。特に紳士服における「ショルダー・ライン」は最重要ポイント。
カスタム・メードで、注意深くメジャーするのが「肩幅」。肩幅で服のシルエットが決まるからだ。
人間の肩は色々。10人いれば10通りの肩が。既製服は最大公約数をとって肩幅を決める。それ以外にトレンドがある。広い肩がはやる年、反対に狭いのがカッコよく見える年もある。
「アイビー・リーグ・モデル」の特徴のひとつは「ナチュラル・ショルダー」にある。肩パッドを入れずに自然肩を主張している。
わたしが「KENT」を立ち上げた時、一番神経使ったのは「肩」だった。後に「ケント・ショルダー」と呼ばれるナチュラル・ショルダー作りには苦労した。
わたしが好きな服、それは「肩で風を切らない」「肩を怒らせない」優しい自然な肩だ。
(おわり)