久しぶりに「アーガイル・ソックス」を見た気がした。それも上皇さまがお召しになっているお写真を見て、うれしくなった。
アーガイルが日本ではやったのは、1960年代後半。皇太子のお写真は69年、なんとトレンドを取り入れていらっしゃる。
アーガイルはスコットランド生まれのダイヤ柄。30年代にアメリカで大流行する。折からの英国風の流行にのって英国から輸入され、爆発的に売れたとされる。40年代に入ると一般化され、特にツイードの服とコーディネートするよう説明が付く。
日本でのアーカイルは、戦前からおしゃれな紳士の間では知られていたようだが、ごく一部のしゃれ者のものだったと聞く。
わたしがこのソックスを知ったのは50年代、「男子専科」だった。カッコいいソックスと思ったが、学生には手の届かぬ世界のモノとあきらめていた。初めて履いたのは60年代に入ってからで、とてつもなく高い買物だった。
(つづく)