東海大の総合優勝に湧いた今年の箱根駅伝。同大のアンカーをはじめ参加選手の4割が同じシューズで箱根路を駆け抜けた。いま、この靴が陸上の長距離界で話題をさらっている。ナイキの「ズーム ヴェイパーフライ4%」だ。
人気の理由は2018年にさかのぼる。2月の東京マラソンで16年ぶりに日本記録を更新した設楽悠太、9月のベルリンで世界記録を更新したエリウド・キプチョゲ(ケニア)、10月のシカゴで設楽の記録を塗り替えた大迫傑の3選手が愛用している。
では、このシューズを履けば誰もがタイムを縮められるかというと、そうではない。履きこなす努力と能力が要求されるという。
一方、道具の改良により新記録が続出されると、レギュレーション(規制)を見直すべきとの議論を伴う。
北京五輪では高速水着を着た選手が世界記録を続発し、後に規制されたことがあった。
厚底シューズの今後に注目したい。
(おわり)