わたしとタータンの関わりを思い起こしてみた。

戦前のタータン事情は残念ながら記憶にない。戦後、アメリカ兵の家族が日本へ持ち込んだと思う。アメリカ製日用品を売っていた「アメ横」(東京・上野)には、タータン製品がいっぱい並んでいた。例えば、子ども用「ランチボックス」はじめ、家庭用「魔法びん」や「旅行カバン」など。

そのころは、タータンという呼び名も知らず、きれいなチェック柄のひとつだった。また、赤系のチェックが多かったこともあり、女性用の柄と思い込んでいた。アメ横では「タータン・チェック」と呼び、頭からアメリカ製と信じていた。

初めてタータン製品を買った。メードインUSAの「ボストン・バッグ」だった。珍しくグリーン系のチェックだったので、手に入れた、大学生のころだ。いくらだったか記憶にないが、かなり無理したことだけは覚えている。

(つづく)



▼▼▼くろすブログスタッフより~ 東京・三鷹で開催中の「タータン 伝統と革新のデザイン 展」に関連して、2019年1月にくろすとしゆきが登壇するトークイベント(要申込)がございます。ぜひご来場ください!

対談「戦後のメンズファッションとタータン」【詳細】

くろすとしゆき(服飾評論家)×石田原 弘(神戸タータン協議会会長、神戸松蔭女子学院大学非常勤講師)

【日 時】 2019年1月6日(日) 14:00~
【会 場】 三鷹ネットワーク大学 ※展覧会場とは異なります
三鷹市下連雀3-24-3 三鷹駅前協同ビル3階
【参加費】 無料
【定 員】 70人
【申込方法】 三鷹市美術ギャラリー(0422-79-0033)へ電話予約(先着順)

主催:三鷹市美術ギャラリー・公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団 ※三鷹ネットワーク大学共催