「生誕100年 長沢節展」が4月から文京区の弥生美術館で開催された(最終日6月25日)。
弥生美術館は、本郷(文京区)東京大学キャンパスの裏にある小じんまりした美術館。世界の名画を展示するような場所ではなく、ひとひねりした企画展で一部の人たちに支持されている。セツ先生の回顧展を開くにふさわしい。
同展では、セツ先生が1950~90年代に描いた人物デッサンや、ファッション雑誌の原画を中心に、水彩画や「セツ・モード・セミナー」の資料など約300点を展示。
初期のデッサンの中には見覚えのあるものが見られ、時計は一気に60年前に戻った。懐かしかったのは「セツ・モード・セミナー」の卒業証書。これだけは捨てずに大切にしまってある。また、教室のロゴマークの入った紙袋。持つのが自慢で、目立つように抱えて歩いた日々を思い出す。セツは、青春の同意語だった。
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