昨年暮れから今年にかけて珍しくジャズの映画が公開された。それも2本もだ。

長年のジャズファンとしては見逃す訳にはゆかない。先に公開されたのは白人トランペッター、チェット・ベイカーのドラッグまみれの半生の映画化。続いたのは黒人トランぺッター、マイルス・デイヴィス。

共に亡くなった伝説的なジャズミュージシャン。アメリカのイーストコーストで帝王といわれたマイルス・デイヴィスと、ウエストコーストのプリンス、チェット・ベイカー。ライバルという間柄ではないが、お互いに気になる存在だった。

面白かったのはベイカーの「ブルーに生まれついて」(ロバート・バドロー監督、イーサン・ホーク主演)の中で2人が顔を合わせるシーンが出てくるところ。ベイカーがニューヨークのライブハウスに出演が決まり、勇んで乗り込んでゆく。デイヴィスがそれを知り、会場に現れる、怖い顔をして…。

(つづく)

170224
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