ネッシーに会いたい、会えないまでもネス湖に行ってみたい。
願いが通じたとみえ、スコットランド取材のオファーが舞い込んできた。
1970年代に入ってすぐ、フリーになったばかりのころだ。
目的はスコットランド特産のツイードやニットの源流を探るだったが、
足を伸ばせばネス湖を見られるではないか。
極冬のスコットランド行、寒いのは苦手なのでお断り申し上げるところだが、ネッシー見たさにOKした。
72年2月、ロンドン経由北スコットランドのインバーネス空港に2人の日本人が降り立った。
一年で一番寒い時季である。オフシーズンのスコットランドは冬ごもり、空港にも人けはない。
空港バスの運転手に教えてもらった(乗客はわれわれだけ)ホテルにチェックイン。
無事スコットランド初日を終えることができた。
翌朝、レンタカーを借り、あこがれのネス湖へと車をとばした。前方に湖が見えてきた。どうしよう・・・。
(つづく)