わたしはジェームス・ディーンに興味はない。
彼のポートレートを撮り続け、雑誌「LIFE」に売り込んだ若くて野心家のドキュメンタリー写真家
デニス・ストックについて知りたくて『ディーン、君がいた瞬間(とき)』を見た。
デニス・ストック(1928~2010年)の名を知ったのは「LIFE」ではなく、
「JAZZ STREET」というジャズマンの写真集である。カッコいい本だった。
そのストックが来日し、テレビ出演すると知った。
いまも40年前のストックの姿を記憶している。
スタジオ中央のいすにどっかり腰を下ろしたストックは、コーデュロイのスーツを身につけていた。
トラッド系スーツの首から「NIKON」が。
なんてカッコいい人だろう、若くてハンサムなカメラマンにあこがれた。
いまひとつ、わたしの目をくぎ付けにしたモノがある。
(つづく)