洋モクのビッグファイブは当時、いくらぐらいしていたか。
銘柄による値段の上下はなく、120円前後(20本入り)だった。
といっても、いまの貨幣価値と比べようがないが、
そのころ日本のたばこ「ピース」の10本入りが50円、コーヒーが30円くらいだった。
カッコつけて吸うたばこだから1日に何本も吸うわけではないので、無理をして洋モクを愛用。
しかし金がないのでひと箱なんて買えない。
そんな学生相手に学校近くの喫茶店にはバラ売りがあった。
洋モクどれでも1本10円。セコイ商売があったものだ。
遊び半分で吸っていたたばこだが、2年生になるころには習慣がつき、
1日20本ほどに本数が増えた、洋モクなど手が出ない。
そのころ国産で一番安いのが「ゴールデンバット」。
しかしまずいので次に安い「新生」をやった。「朝日」を吸う渋い学生もいた。
社会人になってからは「ピー缶」と呼ばれていた「ピース」の缶入り。うまいたばこだった。
(おわり)