英イングランド・ダービー州の都市チェスタァフィールドを支配するチェスタァフィールド卿は
おしゃれで有名な貴族で、19世紀中期の英国紳士服に大きな影響を与えたと伝えられている。
その中のひとつにチェスタァフィールド・コートがある。
「チェスタァフイルドの名は第19世紀に於ける英国5代目チェスタァフイルド伯の名に因るものなりという」
『英和洋装事典』木村慶市編(昭和7年発行)による(原文のママ)。
チェスタァフィールド・コートの発案者がチェスタァ卿であることは明らかだが、
書物によっては4代目説もあるが、6代目が正しい。
『英和洋装事典』のチェスタァフイルドの項を引用する(ママ)。
「片前比翼外套。(略)地質は黒無地及紺地のものを最とし、次に霜降地其他茶色のメルトン・ベローア・
キャシミヤ・ヴィキウナ等の外套地(オーバーコーチング)を使用して製らる」。
外套とは懐かしいコトバである。
(つづく)