「フィンランドはもともとモノを長く大事に使う国だった」とペトリは言う。
しかし自分たちの世代(26才)は生まれたときからモノと情報に満たされてきた。
「モノを消費することによって自分を表現する世代」。
でも、失恋をきっかけに、モノは自分を幸せにしてくれないと気づく。
「これは先進国共通の悩みでは」とも。
わたしが生まれた年(1934年)は、戦時色が強まりだし、モノが統制へと向かっていた。
情報に関しては軍部がコントロール、いまの中国に近い。
戦後、モノも情報も怒とうの如く押し寄せた。
飢餓状態だったわれわれ世代(昭和ヒトケタ)はガツガツ食いあさった。
あげく情報過多で胃もたれで苦しんでいる。
これらの反省から、いまわたしは情報断食をし、シンプルライフを目指している。
本当に必要な服、家具、食べ物とはなにか。
「知足」足るを知ることこそ、簡素な生活のキーワードになる。現在、挑戦中。(おわり)