Maker's shirt 鎌倉

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くろすとしゆきオフィシャルブログ

244:フラノの季節到来


今年6月、「フランネル・フラワー」を話題にした。「この秋はフラノが着たくなった。ホワイト・フランネルではない、オックスフォード・グレイだ」と結んだ。

その秋が遠かった。待ちに待ったフラノの季節がやっと来た、いや長かった今年の夏は。思い出したくもない猛暑だった。

そのフラノだが、わたしの好きな毛織物の筆頭。男の服はフラノに始まってフラノで終わる、といっていいだろう。

ところで、フラノは日本語で、英語では「FLANNEL」。発音はフランネルではなく、フラヌルに近い。わが国に紹介された時、FLANとNELに2分され、毛織物は「FLAN=フラノ」、綿織物は「NEL=ネル」と呼ぶようになる。

フラノ製のブレザーや、ネルのシャツ(いわゆる綿ネルや、ネル・シャツ)に分かれた。日本人らしいデリケートさだが、海外では通じない和製造語のひとつである。

(つづく)

243:クラブ・ストライプのヂャケット


ストライプ・コンプレックスだったのだろう、この歳になってもなおストライプに心を動かされるというのは……。

さて、ストライプ・コレクションも多分、今回で終わることだろう。というのは、64年間も追い求めてきたストライプだが、これが理想と思われる柄に出合えたからだ。

色・柄は写真で見ていただくとして、一見してアイビーのネタ元、イギリスのカレッジ・ライフから生まれたと思われる完成度の高いストライプだ。こんな柄のジャケットを映画「炎のランナー」の中で見た。ホワイト・フランネルのパンツ、カンカン帽、そして若者たちのざわめき……。

という訳で2018FWのアイビー・コレクションは、決定版クラブ・ストライプのジャケット。コーディネートはホワイト・フランネルズではなくブラック。シャツは白、タイは黒と、祝賀会に出席するボート部の学生。控え目な晴れ着のイメージ。

(おわり)

くろすブログスタッフより【予告】
2018秋冬「くろすとしゆき あいびい あーかいぶす」の新作『クラブ・ストライプ・ヂャケット』は、10/23(火)に登場予定です!お楽しみに!

242:ジャケットはストライプ


「アイビー・アーカイブス」のジャケットはこのところストライプが続く。理由は単純、好きだから。

アイビーを知ったのは64年前、1954年のこと。夢中になってアイビー情報を集めにかかった。パソコンもスマートフォンもない時代、アメリカのファッション雑誌くらいしか手段はない。当時、1ドル360円、アメリカ本はとてつもなく高かった。

なんとなくアイビーの全体像をつかみかけてきたころ、ジャケットはなぜかストライプが多いことに気付く。アイビーはストライプと思い込んでしまった。

ストライプの生地を見つけては、ジャケットに仕立ててもらっていた。既製品(VANを含む)でアイビーをつくっているメーカーはゼロ。しかたなく、オーダーでつくっていた。

いろいろ試したが、ストライプ・デニムのジャケットはいい出来で、愛用した。50年代終わりのころだ。

(つづく)

241:アルパカのカーディガン


いま、「アルパカ」といえば、白い柔らかな毛に覆われた南米ペルー産の家畜を思い浮かべるが、半世紀ほど前は動物の名前ではなく、毛糸の種類だった。

アルパカは、ラムやシェトランドよりも高級な毛糸として、セーターやカーディガンなどに加工され、一部の人たちの間で人気が高かった。カシミヤがソフトの代表なら、アルパカはハード、シャリ感が好まれた。

1965年ごろ、VAN企画部ではアルパカのカーディガンがトレンドだった。上着をロッカーに掛け、ボタンダウンの上にアルパカのカーディガンを羽織るのだ。色はオフィス着向け黒かグレー、わたしは黒を愛用していた。

デザインは、ローボタンの4個、袖は太目。この形は、たしかジャック・レモンが映画の中で着ていたのをまねた。キャンパス・ウエアとしてのレタード・カーディガンとはまるで違う、オフィス向けの大人のカーディガンだった。

(おわり)

240:擬音語の「モフモフ」


「モフモフ」というコトバ ―― 正しくは「オノマトペ(擬音語)」がはやっている。オノマトペとは妙な言葉と思ったらフランス語なのを知った。「ONOMATOPÊE」。英語だと「ONOMATOPE(オノマトープ)」。

擬音語としては同様の意味を持つ語に「フワフワ」「フサフサ」などあるが、モフモフは誰の作かは分からないが優れモノといえる。受け手には、「そうそう。まさにそんな感じ」よくぞ言ってくれたと共感を呼ぶ。

ところで、モフモフと聞いて何を連想するだろう。犬や猫、ウサギ…… 動物の豊かな毛並みが一般的。人間の髪の毛が多いからといってモフモフは使わない。わたしも若いころはモサモサあったが、いまやモフモフとは縁遠く、ツルツルにまではいかないが、一歩手前スカスカ状態だ。

わたしがモフモフから頭に浮かぶ動物は「アルパカ」。表情も優しくてまさにモフっている。

(つづく)

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